大川生まれの伝統技法を未来へのメイン写真 大川生まれの伝統技法を未来へ

所在地:
福岡県大川市榎津74-3
最寄駅:
蒲池駅から5km(車で13分)

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  • 業種

    自然・伝統・工芸品・特産品 / ものづくり(製造)

  • 独立・雇用の形

    技能・ノウハウ習得後の独立支援

  • 独立・引き継ぎの想定時期

    3年~

手作りにこだわり、'本物'の家具を作る。

大川生まれの伝統技法を未来へのメイン写真
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手作りにこだわり、'本物'の家具を作る。

『家具の街』大川で100年以上、本物の家具を作り続けてきた『桐里工房』。
そこで作られるは大川家具に代表される「大川総桐箪笥」。『桐里工房』ではそのほとんどの工程を手作りで行い、唯一無二の作品を作り上げている。
長い歳月をかけて桐と真摯に向き合い手作りにこだわり続けたこの工房は、大川家具の伝統を守る大事な柱と言えよう。

『桐里工房』は歴史や技術をただ守る、というだけでなく継承する、ということにも重きを置いている。
この工房でなら、職人としての新たな生き方についても知ることができるだろう。

伝統が生まれた街

福岡の中心地から離れ、のどかな風景が広がる大川市。高層ビルが少なく目線を少しだけ上へ向けると青空が視界いっぱいに。
街並みに目を向けると、さすが『家具の街』と言われるだけあって家具屋がたくさんある。それが影響してなのか、街中の家屋もどことなくこだわりを感じられる。
街中を進むと、一際こだわりを強く感じる出立ちの建物が見えてきた。数多ある家具屋の中でもこだわりを強く感じるその工房こそが『桐里工房』だ。

大川家具が誕生してからもうすぐ500年が経とうとしているが、それほどの歴史を有している伝統工芸が日本にいくつ残っているだろうか。
その大いなる歴史を守り継承してきた『桐里工房』。100年を越える年月の間、真摯に桐と向き合い続けた末に生まれた'本物'の技術がここには存在している。

大川家具の原点

工房に伺うと代表の稗田正弘氏とその息子の亮氏が出迎えてくれた。職人というと堅物なイメージを持ちがちだが、お二人とも気さくで朗らかなお人柄の持ち主だ。早速、お二人に『桐里工房』、さらには大川家具の歴史について伺っていく。

「大川の家具作りは戦国の時代から始まったんです。舟大工の技術を学び作られた指物が大川家具の原点です。」
戦国の時代、九州最大の河川「筑後川」を利用して川上から沢山の木材が集められていた。その木材と船大工たちの高度な技術によって大川家具の原点となる榎津指物は生まれた。
指物技術を学びその中に大川独自の技を組み込んでいったことにより、唯一無二の伝統技術へと昇華していったのだ。
大胆かつ精錬されたその技術はまるで舞のようで魅了される。

学ぶことで味が出る

長い歴史のある大川家具の世界。歴史の長さに比例して学ぶことも増えてくる。

「技術はもちろん、歴史も学ばないと作品に厚みが出ない。」
そう正弘氏と亮氏は語っている。
技術だけを習得し同じように作っても、作品には魂が込もらず薄っぺらくなってしまう。技術と歴史、その両方を覚えることも職人として大事な要素と言える。

『桐里工房』には一人一品製作という特徴がある。学び培ってきた技術を駆使して職人ひとりひとりが、最初から最後まで作品作りに携わる。一から作り上げることによって己の技量と精神が磨かれていくのだが、そのためには如何にしてその技術が生まれ、受け継がれてきたのか回顧することも大事ではなかろうか。そこまでして、はじめて真の継承と言えるのかもしれない。

本物へのこだわり

「偽物を作らない。本物しか作らない。」
代表の正弘氏はそう強く語る。何が偽物で何が本物かを我々素人が語ることはできないが、その確固たる信念のもとに作られた『桐里工房』の作品たちはまさしく本物。見た目、手触り、果てはその作品の持つ雰囲気に至るまで、全てにおいて一線を画している。

機械技術の発展により家具の大量生産が可能になるにつれ、手作りを辞めて機械化に移行し利益を求める工房が増えていってしまった。現在、大川の家具作り業界の半分は手作りではなく機械化に移行している。木材も一枚板ではなく合板を使っているところもあるという。
しかし『桐里工房』は合板を使わず手作りにこだわり、本物の「大川総桐箪笥」を作り続けた。

今では「大川総桐箪笥」は福岡県特産工芸品の一つに指定されている。今後は国の指定取得を目指しているそうだ。
現在、「大川総桐箪笥」を製作している工房は全国でも『桐里工房』一社のみ。技術の継承は容易ではないはず。しかし他では取得することの出来ない、唯一無二の伝統技法がこの工房では学べるのだ。

作るだけでなく直す

『桐里工房』では新品の家具を作るだけでなく、その高い技術力を活かし家具の修理メンテナンスも行なっている。『桐里工房』はただの家具屋ではなく、家具の修理屋でもあるのだ。

「'本物'の家具は何年も何年も受け継がれながら長く使われ続けます。古いものは壊して終わり、じゃないんです。」

大量生産された家具を修理することはできないが、手作りで作られた'本物'の家具は手入れや修理を繰り返すことで100年以上使い続けることが可能。現に江戸時代に作られた桐箪笥も現存しているそうだ。長年使い続けられてきた家具たちには当人たちのかけがえない思いが詰まっている。その思いを無下にすることはできない。
現在、大川の家具工房の中でも修理を行なっている家具はごくわずか。それだけで『桐里工房』の技術力の高さがうかがえる。

新しいものを作るだけでなく修理して繰り返し使う、という取り組みにはSDGsの側面も含んでいる。この取り組みが注目され始めたのはここ数年のことだが、『桐里工房』は100年以上も前から資源の再利用・プラスチック不使用・伝統の教育・を普段の仕事に取り入れてきた。

好きこそ物の上手なれ

「(家具職人に向いているのは)木が好きで木工が好きな人ですね。」
まずはなによりも木が好きで真摯に向き合えることが家具職人として大事なことだ。もちろん美的感覚が鋭く芸術的センスの高い事も職人として大事なことだが、木が好きでなければ家具職人への道は険しい。

家具職人として技術を習得するまでには、飲み込みの早い人で3年はかかるらしく、通常5〜10年はかかってしまうそうだ。
機械であれば、マニュアルを渡して手順通りにボタンを押すだけで良いのかもしれないが、手作りとなるとそうはいかない。
まずは、自分が使う道具の手入れから学んでいく。プロ野球選手がグローブを自分で磨くのと同じように、家具職人は自分でノミやカンナの手入れをする。そうすることによって徐々に道具が自分の手足のように馴染んでいくのだ。

親から受継ぎ子へ託す

伝統文化は親子数世代にわたって継承していくことがほとんどだ。『桐里工房』現代表の正弘氏も父親から受け継いだ。そしてこれからは息子の亮氏が『桐里工房』を継承していく。

「(引き継ぐ事への)プレッシャーは全くと言っていいほど感じてないですね。」
なんとも頼もしい言葉を亮氏から聞く事ができた。どんなに時代や文化が変化しようとも桐箪笥がなくなる事はないとのことだ。
本物にこだわり続け、手作りにこだわり続けた結果がこの自信に繋がっているのだろう。

『桐里工房』も例に漏れずコロナの打撃を受けている。苦戦を強いられている状況のなか、youtubeの活用や海外出品などさまざまな戦略を駆使しながら販路拡大を図っている。経営面だけでなく職人の評価体制についても改革を思案しているらしい。
『桐里工房』の益々の発展に期待大だ。

先を見据える

伝統文化となると、どうしても閉鎖的なイメージを持ってしまう。門外不出であったり、改革への抵抗であったりと要素はさまざま。
しかし真に伝統文化の継承と発展を考えるならば、門戸開放し改革にも力を入れるべきではないだろうか。
『桐里工房』は後継者の育成はもちろん、独立に対しても協力的な姿勢をとっている。'本物'の家具職人が減っている今現在、職人を一人二人増やして終わり、ではなにも変わらない。弟子入りして一人前になった家具職人が更に弟子を取ることで継承していくことが大事だ。世代交代はもう既に始まっている。


「競い合うではなく、協力し合う関係が大事なんです。」
正弘氏のその言葉からは、伝統文化への愛と文化継承に対する信念をひしひしと感じることができる。

大川の地で100年を越える歳月のなか'本物'の家具作りにこだわり、技術と歴史を継承してきた『桐里工房』。この工房は伝統文化の継承という大局を見ているのだ。

基本情報
  • 事業所名/屋号

    桐里工房

  • エリア

    福岡県

  • 募集要項

    福岡県特産工芸品の一つに指定された大川総桐箪笥を製造する職人を募集いたします。

    募集職種:工房スタッフ(家具職人)
    募集年齢:20〜(70歳以上も応募可能)
    学歴:不問
    必要な経験:未経験者歓迎(ノミやカンナが使える方は優遇します。)
    必要な資格:免許・資格不問(通勤用に運転免許があると良い。)
    給与:164,880円〜(能力によって昇給あり)

  • 独立・雇用の形

    技能・ノウハウ習得後の独立支援

  • 独立・引継ぎの想定時期

    3年~

  • 事業継続期間

    20年以上

  • 駐車場

    無料 台

  • 最寄駅

    蒲池駅から5km(車で13分)
    矢加部駅から5km(車で13分)

  • ホームページ

  • 業種

    自然・伝統・工芸品・特産品 / ものづくり(製造)

  • 引継ぎ/応募対象者条件

    ●木工職人未経験者も歓迎(木工職人の経験、ノミやカンナが使える方は優遇。)
    ●会社で寮(家賃不要)を用意しています。

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