会いに行く!木工作業体験バス REPLACE FURNITURE

森の中に作業場を構え、主にオーダー家具を製作している家具製作一級技能士・坂元啓二さん(REPLACE FURNITURE)。
坂元さんは家具製作の際に出る様々な端材を再利用し、少しでも多くの方に木工体験をしてほしいと積極的にイベント活動を行っている。
その方法がとてもユニークで、業界内でも初という『木工作業移動バス』でのイベント活動だ。
――場所を選ばず、自ら会いに行く。
そんな新しいスタイルで坂元さんが活動する理由の根底には、「様々なコミュニケーションを生み出し、社会貢献に繋げたい」という願いがある。
人々が交わる場をつくりたくて

目標は、“『木工作業移動バス』で病院や施設を廻りたい”。
「普段外に出るのが困難な人達のところにも『移動バス』なら会いに行けるなと思って。そういった形で地域貢献をしたいという想いがあります。そして、最終的には、身体障がい者の方々にワークショップ講師になってもらい、アルバイトとして働く中で体験に来た方々と接する機会を生み出したい、と考えています」
例えば、『学校』の中だけを見ても、身体障がい者の方々に対しては学級が分かれていて、互いに関わる機会が少ないという現状がある。
坂元さんの願いは、そういった壁を越えて、色んな人々が交流する中でお互いを理解する機会を創り出したいというものだ。
「一緒に時間を過ごしたら全然変わらないって分かりますもんね。それに、微々たるものでしょうけど収入を得て、やりがいを感じてもらえたらなと思って。移動バスなら全国どこにでも行けますし、現地で身体障がい者の方々に講師になってもらえれば理想的な活動になると思っています。今は色んなイベントに出て『木工作業移動バス』のことを少しでも広めようと頑張っています」
業界初、体験型移動バス

「この移動バス、実はフリマアプリで見つけたんですよ。僕のこだわりとして、最近の丸っこい型の移動バスじゃなくて、古い型の角ばったボディの移動バスが欲しかったんです。そうしたら運よく理想的なものをフリマアプリで見つけて、しかも相場と比べると破格の値段だったので、すぐに連絡して取りに行きました。こうやって手に入れた移動バスの、塗装も中身も全部自分で改良し“木工作業移動バス”が誕生しました」
坂元さんは当初、自分の軽トラックに荷物を載せて町の子どもたちに向けて木工体験イベントを行っていた。しかし、イベントを主催する方々が『場所の確保』や『後片付け』で苦労する様子を見て、“もう少し手軽に出来る方法はないか”と模索し、移動バスという発想に辿り着いたという。
「移動バスがあれば体験作業の場所も問わないし、まだ誰もやっていない試みだったので面白いんじゃないかなと。実際に、これがあればどこにでも行けるので、自分自身の活動範囲が広くなったなと感じています」
モノづくりへの憧れ

木工家具職人として独立し、数多くのオーダー家具を製作する坂元さん。そんな坂元さんが職人になったキッカケは、シンプルに“モノづくりが出来る人=かっこいい”と思ったからだそうだ。
「大学時代にやりたいことがなくて、1年休学して東京にいったんです。でも、自分が働きたいなと思った場所では働けなくて、焦りだけが募りました。せっかく東京に行ったんだから、何かやりたいことを見つけて福岡に帰りたいなと。同時に漠然と“モノをつくれたらカッコいいな”という想いをずっと持っていて。そんな時に福岡の職業訓練校に木工家具科があると知り、福岡に帰ってそこに通うことに決めました」
シンプルな動機で始めた木工家具職人への道が今は長く広大なものになっている。
大人も子供もワクワク!『木工作業移動バス』での体験内容

現在、主に行っている体験は『木工作業移動バス』内での『ウッドフェイスアート』。
参加者の方に額をお渡しし、端材を自由に組み合わせて顔を描こう!という体験。(1回500円)
今後は大人向けの木工体験も増やしていきたいとのこと。
自分で何かをつくりたい、親子で木工体験をしたいなど、木工作業に興味のある方は、坂元さんに相談してみては。
ライター:宮原 咲希
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(REPLACE FURNITUREのインスタグラム@replace₋sakamoto )
ホームページ:https://replacefurniture.work/
この記事の執筆者
ninatte九州の運営事務局です。銭湯跡地、旧梅乃湯を拠点に活動中♨事務局ライター数名で日々記事を更新しています。





