【正社員求人】「未来の誰かが見上げる屋根を、いま自分の手で」伝統建築をつなぐ職人募集。小山社寺工業所

株式会社小山社寺工業所
伝統を守る。技術をつなぐ。社寺修繕の専門企業。

安土桃山から440年、小山社寺工業所が紡ぐ伝統の新たな歴史

日々、多くの人々が手を合わせ、地域の祈りを受け止めてきた神社や寺院。
厳(おごそ)かな雰囲気をまとった木造の建造物は、何百年という時間をその身に宿しながら私たちを魅了します。

しかし、形あるものは劣化のときを迎えるものです。

「小山社寺工業所」は、福岡の地で440年、安土桃山時代から続く歴史ある企業。
腐敗や虫食いに遭った木材を新たにつなぎ、荒れの目立つ屋根を美しく葺(ふ)き直すことで、社寺仏閣の命を次の世代へと繋いでいます。

同社には、「檜皮葺(ひわだぶき)」と呼ばれる日本独自の伝統技法をはじめ、宮大工や銅板葺きなど、それぞれの分野で至高の技を持つ熟練の職人たちが在籍しています。

今回は、伝統建築の未来をつなぐために奮闘する、若き広報担当の河野響さんにお話を伺いました。

彼女の瑞々しくも熱い言葉の端々から、現代における伝統建築の本当の価値と、求める未来の仲間への想いが見えてきます。

30年後の未来の職人と交わす、無言の対話

「この仕事の魅力を、もっと若い世代にも伝えたいんです」。

そう語るのは、小山社寺工業所の広報を担う、河野響さん。
まだ20代前半で、入社して数ヶ月だという彼女。どうしてそれほどの想いを抱いているのでしょうか。

河野さんの父親は、この会社で何十年も腕を磨いてきた、一人の実直な屋根職人なのだそう。

「昔、父が言っていた言葉が頭に残っていて。『今、自分たちが妥協せずに必死で現場に向き合うのは、30年後、同じ現場を改修するためにやってくる未来の職人に、恥ずかしい仕事を残したくないからだ』と」。

その父の言葉を聞いたとき、河野さんは「この仕事、めちゃくちゃかっこいい」と心から震えたといいます。

父が現場で語っていたまっすぐな言葉と、職人としての背中。その記憶が、今の彼女の原動力になっています。
そうしてこの会社を選び、広報として伝統建築の未来をつなぐ役割を買って出ました。

小山社寺工業所が手がける重要文化財や社寺仏閣の修繕は、数十年単位という非常に長い周期で行われます。
前回の改修に携わった過去の職人がどのような想いで木を削り、屋根を葺いたのか。現場の職人たちの仕事は、その時を超えたメッセージを施工の痕跡から紐解くところから始まります。
そして自分たちの仕事もまた、数十年後の未来の職人たちによって見直され、評価されることになるのです。

「職人さんは自分の仕事にプライドを持っていて、何十年後にも続くものを作っているからこそ、『自分が死んだあとも恥をかきたくない』と思ってる方が多いんです。それを聞くとかっこいいなと思いますし、他の職業にはない魅力だと思います」。

自分がこの世を去った遥か先、未来の職人に、「なんて見事な仕事を施しているんだ」と感嘆されるような誠実な施工を貫く。
その信念の強さこそが、440年もの間、小山社寺工業所が確かな信頼を勝ち得てきた理由に他なりません。

職人、設計者、大学教授。一枚岩で守る日本の文化財

河野さんは日々の業務の中で、「建築の仕事は、決して職人だけで成り立っているものではない」という気づきを得たといいます。

この国の宝である文化財を守るためには、緻密な地盤の調査、歴史的背景の学術的な整理、そして修理内容を正しく社会へ届ける情報発信など、職人の腕だけでは担いきれない専門分野が数多く存在します。

それらを設計者や大学教授をはじめとする多くの専門家たちが、それぞれのプライドをかけて担い、深く連携することで、初めて一つの壮大な工事が完成へと導かれます。

「手に職を持ちたい方はもちろん、文化財を後世に残したい方、設計の立場から関わりたい方など、それぞれの興味や志に応じて、このかけがえのない分野に飛び込んできてほしいです」。

河野さんの客観的で広い視野は、伝統建築の世界が、決して閉ざされた職人のみの世界ではないということを教えてくれます。

機械には真似できないからこそ、輝く手仕事

現在、小山社寺工業所には7名の職人が在籍しており、その多くは40〜60代の百戦錬磨の熟練たちです。そこには『創りての歩み』で紹介した末岡さんのような、悩みを抱えながらも前を向く頼もしい中堅職人もいます。

そして今春、20代前半の若者がまたひとり、新風を吹き込むようにして修行にやってきました。

彼は、機械仕事が増えてしまった一般的な現代の大工ではなく、人の手で一から形をつくり上げていく「宮大工」の世界に強く惹かれたのだといいます。

遠く兵庫の地を離れ、縁のなかった福岡へとやってきた若者の志を、心から歓迎し、大切に育てています。

一方で、修行の道は決して楽なものではありません。

木を削り、屋根を直すという一見シンプルな作業の裏には、社寺の歴史、宗教観、装飾の意味などを深く理解する膨大な勉強が必要です。

「技術を磨くのはもちろん重要です。でもそれだけではなく、歴史や文化、宗教のことを勉強する姿勢も大事だと思います。お寺の方と話す際に、やっぱり知識や理解があるかどうかが、信頼にも関わってくるので」

「学びが足りてないなと(自分自身に対して)思うこともあります。でも勉強を続けていくと、神社の見え方が変わるんです。あらゆる宗派にリスペクトの気持ちも生まれて、面白さがぐっと増します。ロマンがあるなぁと思います。ロマンだらけ(笑)」

そう語る河野さんからは、伝統建築に携わっていることに大きな誇りと面白さを感じていることが伝わってきます。

強い絆が生まれる場所と、時代に合わせた柔軟な働き方

現場仕事の特性上、小山社寺工業所も、基本的に土曜日は仕事。祝日も現場が動くことがあり、「ホワイトな仕事」とは言えないのが現実です。
しかし、小山社寺工業所は、働き方そのものを頑なに昔のままにしているわけではありません。

たとえば、現場は17時終業で、残業はほとんどありません。
アフター5はしっかりと自分の時間を確保でき、飲み会の強制なども一切ないといいます。

「地域の人が安心して手を合わせられる場所を、一日でも早くきれいに戻したい」という職人たちの純粋な想いを尊重し、バックアップする体制整理を試みています。

また、職人たちを支えているのが、出張先で生まれる固い絆です。
県外の現場では、数ヶ月にわたって職人同士が同じ宿に泊まり込み、同じ釜の飯を食べながら、一つの屋根を作り上げていきます。

失敗したときは互いに励まし合い、うまくいったときは自分のことのように喜びを分かち合う。そんな、人間の温かさが宿る関係性がここにはあります。
「昔ながらの職人の世界の温かさ」と、「今の時代に合った健全な働き方」の、真ん中にあるのが、小山社寺工業所です。

求めるのは、経験ではなく「続ける覚悟」

「博多人形や博多織、有田焼といった伝統工芸の職人は注目されやすいのに、なぜ伝統建築の職人は、こんなに素晴らしい仕事なのに若者に届きにくいんだろう?」

そんな疑問を抱えながら、河野さんは今日も広報として、建築工法の違いを学び、現場のリアルな熱量を必死に吸収しています。
伝えるために、まず自分が誰よりも知る。彼女のそのひたむきな姿勢は、職人たちにも劣らない熱量を放っています。

「自分がもし男だったら、絶対に職人になって屋根に登ってました!」

そう言って快活に笑う河野さん。

職人にならなかった本当の理由を尋ねると、「だって、ネイルはしていたいですから」と、20代の女性らしい軽やかな答えが返ってきました。
そのチャーミングな割り切りと、業界の未来を見つめる真剣な眼差しとのギャップが、とても魅力的な方です。

小山社寺工業所がこれからの未来の仲間に求めるのは、特別な資格でも、これまでの経験でもありません。何よりもたった一つだけ、胸に携えてきてほしいものがあるといいます。
それは、「続ける覚悟」です。

社寺修繕の世界は、5年、10年とかけてじっくりと一生物の技術を身につける世界です。
働きながら、1級・2級建築士や、1級・2級施工管理技士の資格を取得。ゆくゆくは技術を極め、「一人親方」として独立して生きていく道も、小山社寺工業所は全力でバックアップしてくれます。

会社には、光熱費込みで自己負担月1万円で暮らせる社宅・寮も完備されています。「本気で修行に打ち込みたい」という遠方からの若者を、万全の体制で受け入れる準備はすでに整っています。

何百年後の人々がふと見上げるであろう美しい屋根に、磨き上げた技術と、誇りを息づかせる。

社寺修繕の仕事は、胸を張って「かっこいい」と言える仕事なのではないでしょうか。

その誇りを、次の世代へとつなぐために。
小山社寺工業所は、「かっこいい」にひたむきなれる未来の職人との出会いを、心から待っています。



【 株式会社 小山社寺工業所 】
HP:https://oyamashaji.com/
Instagram:https://www.instagram.com/oyama_shaji/

紡ぎての添え書き(編集後記)

職人の道は決して楽ではありません。ですが、手で仕上げた仕事が何十年・何百年と人々の祈りを支える景色になる、その実感は、他に代えがたい誇りです。

もしも「手を動かして何かを残してみたい」と感じているなら、小山社寺工業所の現場は、学びと誇りを与えてくれる場所になります。まずは現場を見に来てください。その一歩が、きっと次の歴史に繋がるはずです。

募集要項

会社名株式会社小山社寺工業所
募集職種社寺建築の屋根職人(檜皮葺・銅板葺)・宮大工(未経験者・見習い大歓迎)
雇用形態正社員
試用期間の有無普通自動車運転免許(AT可)必須
高卒以上、年齢不問(20代の若手育成を重点募集)
勤務地(出張の有無)福岡市東区箱崎埠頭6丁目7番8号
箱崎ふ頭工作場
転勤なし
福岡県福岡市を拠点に、日本全国の社寺・文化財施工現場(長期出張あり、自己負担月1万円の社宅・寮完備)
勤務時間①8時〜17時(月〜金)
②8時〜17時(土曜日)
休憩時間120分
時間外労働の有無残業ほぼなし
賃金月額 246,250円
基本給 190,000円(固定残業代あり56,250円)
経験・前職を考慮の上、優遇。
伝統技術研修制度、独立支援制度あり。
昇給・賞与あり
通勤手当あり 月額30,000円まで
年間休日入社6ヶ月後10日間の有給休暇(法令・社内規定に準ずる)
その他休日5月3・4・5日 ※2026年のGWは10連休を実施
夏季休暇(10日程度)
冬季休暇(10日程度)
加入保険等雇用、労災、健康、厚生
退職金共済加入
定年制あり(一律60歳)
再雇用制度あり(一律70歳まで)
退職金制度あり
株式会社 小山社寺工業所

440年以上もの歴史を誇り、重要文化財や神社・仏閣といった古建築の建築工事、屋根工事を担っている。

「檜皮葺(ひわだぶき)」と呼ばれる日本独自の伝統手法を主とし、修理・修繕に従事する職人、屋根下を支える宮大工など、各分野において至高の技を持つスペシャリストたちが在籍。